ぴょん記

こつこつ憶える

照る日も降る日も

 めだかはあいかわらず狭い鉢のなかを元気にぐるぐる回遊しているし、終わりかけとみえた朝顔は、とくに大輪の和種を中心に毎朝5輪から7輪はコンスタントに咲いてみせている。そして、たまには、夕顔が蔓を伸ばした思いがけない先で大きな白い花びらを拡げているのに驚かされる。

 

 それでもはや彼岸である。ステロイドの減量は、ほぼ計画通り着々と進んではいるものの、懸案の目の手術を受けるのは、もっとステロイドを減らしてからにすることになった。主治医と相談して決めたことである。目の手術の延期を受けて、まるでその間隙を襲うように、帯状疱疹がやってきた。まことにもって持ち主を退屈させないボディである。

 

 このごろは、夜は早めに寝て、明け方、3時半ごろに目が覚めたら電子書籍の漫画をしばらく読んで、それに飽きたら、新聞の電子版をダウンロードして読む。そのうち、電子版とほとんど違いのない紙に印刷された新聞がドアのポストに配達されるので、それをとって大きい文字と写真を見たりすることもある。電子版プラス配達される紙の分で、1か月の料金が5500円くらいするのだが、わたしは、テレビのニュースをずっと観ていられない、堪え性根のない者なので当面は新聞をよむよりほかない。

 

 電子版にしろ物理版にしろ、とにかく新聞をめくっているうちにまた寝てしまう。6時半過ぎになってようやく起き出し、お湯を沸かして日本茶を淹れ、出勤する家族のためのハムエッグとトーストを用意する。自分はインスタントコーヒーだけ啜ってその辺にある煎餅とか残りご飯とかでたまに胃をコーティングしてから大量の服薬。レギュラーの内科の薬どもに加え、皮膚表面にはほとんどその痕跡を留めなかった帯状疱疹が痛めつけた神経を鎮めるためにいまだに痛み止め2種合計5錠を毎日服用している。

 

 ぼんやり薄暗い気分に陥ることはしょっちゅうあって、痛い箇所が肋骨の下あたりということもあって机に向かうのにも難儀するときにはいったいこの先どうなるのかたいそう情けなくもなるけれども、痛いのを騙しだまし体を動かしていくうちに、なんとか仕事を締切に間に合わせることもできる。

 

 砂を噛むような養生生活から、「カラフルデイズ」と逆説的に名付けたこのブログにつらつら述べてきたように、わたしは、感染を避けるためにあまり人中には出ない生活をしているし、体調の変化から急に約束をキャンセルするおそれが高いため、外で人と会う約束もほとんどしないでいる。こうした暮らしを続けるうちにどんどん忘れられていくのだろうなと……、いや、もともと、現在の主たる病気の確定診断のつく遙か以前から、人に会うこと人と関わることについて、とても消極的になっていた。

 

 いまは、このままでいいと思う。感染しないよう、病気が再燃しないよう、安全側に倒した判断でのらりくらりと日を送ればそれでいい。そのあと、2年、5年、7年と、さきのいのちの緒がみえてきたらば、老いの生計を立てるため、ぼつぼつ仕事を増やしていければよい。どんなにさびしくてもいきているだけでありがたい。

 

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