ぴょん記

こつこつ憶える

なりたい自分の生をいきる

 人がいざ自分の好きなように暮らそうとしても、性別、年齢、能力、家庭環境、経済力等、さまざまな制約が置かれている以上、自ずからそこには限界というものがある。では、それらの制約を一切合財取っ払われたら、限界なしに好きな人生を歩めるのかというと、それには無理がある。生まれてこのかた培ってきた性格というものが、新しい人生を始めるための土台になり、また、足枷にもなる。きのう書いた雑文でいうと、「耀蔵」は、自分の中の女性性の優勢さと潔癖さのふたつを抱えてプログラムの世界へと転生した。その結果、女として男に愛されはするけれども、生身の肉体的接触は一切行わない、シンセットを介した「愛人」として、雇い主の「ヤマモト」に対することになる。

 

 現実世界においても、「なりたい自分」になることはなかなか難しい。簡単には落ち込まない、しなやかな心の有り様を保ちたいと望んではいても、ふとしたきっかけで愉快でないことを次々と思い出す。目の前にいる人に、なにかいいことをしてあげたいと願いながら、気の利いたことひとつできずに、きょうも別れてしまう。

 

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