ぴょん記

こつこつ憶える

断崖を見下ろして

 「陽の末裔」に代表される市川ジュンの作品群が好きですが、発表年代からするとそれに近い問題作に、つい先日、時間を超えてめぐり会いました。

 

親なるもの 断崖 第1部 (ミッシィコミックス)

親なるもの 断崖 第1部 (ミッシィコミックス)

 

 

 

親なるもの 断崖 第2部 (ミッシィコミックス)

親なるもの 断崖 第2部 (ミッシィコミックス)

 

 

 ストーリーを一行でまとめると、「昭和初期、室蘭の遊郭に売られてきた少女たちのその後。」というもので、惨たらしい描写が多く、心が疲れているときには避けたほうがいいかも。戦前の重工業、そして、戦中の軍需産業を支えてきた室蘭という製鉄の町にとって、ものがたりの舞台となる幕西遊郭がどのような存在であったかを緻密に描写しており、のちの北海道発展のために、どれほど多くの女が、そして、男が、犠牲になってきたかにかなりの紙幅を割いている。すごい作品だと思った。