ぴょん記

こつこつ憶える

ふつうのクリスマス

 年内に済ませておきたい用事があったので、午後、下に降りた。

 先週来具合がよろしくなくて、情けない思いも募りつつ、ぼんやりと不快な顔をしてすごしていた。痛い箇所があっても、腎臓の数値が悪くなるから、それにいちばん効く鎮痛剤はのめない。効くか効かないか気まぐれなのはこのカプセルの中身ではなく、効かせるか効かせないかそのときどきで決めるのはわたしの痛みのほうなのだとはわかっている。薬は、粛々として胃で溶けて、体中に運ばれていくだけ。

 駅前で最初にきたバスに乗ろうとしたら、自宅前の停留所を通らない路線のバスだった。このまま都営新宿線の駅前まで運ばれて、帰りもバスに揺られて帰るのもいいなあとも思った。しかし、車窓の外はすでに真っ暗。わずかに道路も混み始めてきた。お風呂は午前中に洗って暖かいお湯を張ってきたが、ごはんは炊飯器のスイッチを押しておらず、あと小一時間で会社から戻ってくる人を迎える用意をほとんどしておらんわいなあと気付く。そこで、途中のバス停で降りて、メガストア。鮮魚売場で、刺身の大きなパックのみ買って、平たい袋に詰められたそれをぶら下げて家に帰った。

 刺身のパックを玄関のフックに吊し、おおかたの衣類を脱いで、暗い居間で気絶していたらしばらくして会社にいっていた人が帰宅。刺身がネットスーパーのものではなく、メガストアからわたしが買ってきたものだと知ってあらあらと。刺身を食べるのに、白ごはんと酢飯とどちらがいいかときいたら、酢飯だというので、倍速で炊きあがった米を黒砂糖と塩と穀物酢をさっと火に通してつくった寿司酢に合わせて酢飯。ボウルでこしらえてしまう。仕上げは、ドライヤーの冷風モード。酢飯に海苔をばらばら散らして、醤油と山葵をまぶした刺身をどんどん載せてばくばくおいしそうに食べていた。

 そういうクリスマス。