ぴょん記

こつこつ憶える

きらくな旅行

 このごろの旅は、楽しい。おもえば、今世紀に入ったあたりから、飛行機に乗るのは、親族の病気絡みのことばかりで、移動とは、いま自分がどんなに心配しようと結果はかわらないのだからなるべくこころを平らかに、と念ずるばかりの時間だった。目を閉じていても緊張で瞼が軽く痙攣するようなつらさ。そこにいくと、なにも考えずに流れゆく車窓の風景を眺めているうちにやすらかに目的地に着いているいわば旅のための旅は、役割や責任感など携えていないからこそとてもよい。