ぴょん記

こつこつ憶える

地面と平行に墜落するような

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 平たいところに寝ているのに、耳の中の小さな器官がおかしくなっているのか、なんともおかしな苦しさを覚えて懶げに身体を起こす。いたみどめとして出されているカプセルのくすりの副反応に、「つまづきやすくなる」というのがあって、わたしは身体を縦にしているときは躓かないけれども、そのかわりに横になっているときについつい転ぶような感覚を脳が誤って経験してしまうのではないだろうか。

 

 そのカプセルをのんでいれば、とりあえず脇腹というか背中というかそのあたりの神経痛はおとなしくなってくれる。その代わり、本来損傷した神経が伝えているはずの痛みを脳に送らないようにするくすりだから、もちろんその他の作用もわたしの身体に及ぼしている。たぶん、わたしの身体はこれをのまない場合よりははやく衰えるだろうし、頭の機能も早めに弱っていくだろう。

 

 では、具体的に何年くらい余命が詰まるかというとそのあたりはわりと曖昧で、あとわりと何回も西瓜を割って食べて、林檎をがりがり囓って、秋と春を目まぐるしく取り替えて地球を汚し、それから地面と馴染んで大気に戻っていくのだろう。