ぴょん記

こつこつ憶える

ペンギンを生きる

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『ほ乳類と鳥類だけど、同じ南氷洋の生き物だから仲良し。』とか云うて、枕上の同じ場所にいつもおいていた鴨川シーワールドのシャチ(の縫いぐるみ)と、おたる水族園のフンボルトペンギンの雛(同)。しかし、昨夜、録画再生したBBC製作のドキュメンタリーでは、コウテイペンギンの雛がようやく親の保護を脱して海中へとそろりと入った刹那、すばやく忍び寄って幼鳥をおいしくいただこうとするという、シャチはまさにペンギンの天敵だった。

 

 スノウと名付けられたそのひときわ小さい雛と、父母であるペンギンらとの最後の給餌と子別れの様子は、そっけないくらいにドライでクールだった。スノウは、零下40℃のブリザード吹きすさぶ中、お父さんやお母さんの脚の間に守られて、なぜか百キロ向こうからお母さんが胃に抱えてきたオキアミを与えられ、お母さんとバトンタッチしたお父さんは海に向かうけど、それは4か月ぶりの食事のためで、お父さんの体重はもとの半分にまで落ち込んでいる……など、人間からみれば合理性の乏しい苦行の達成に血道を上げることに余念のない人鳥たちではあるけれども、その命の営みにはきっと確固たる理由があるのだろう。人間には分からないというだけのことで。