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ぴょん記

まじめにはたらく

眠りに逃げたい念は溶ける沼の色

 また、水平なところで寝ているというのに頭から落ちていくような感覚。くすり酔いとでもいうのか、センサーが雑多な情報を拾いすぎて小脳が誤った対応を矢継ぎ早に繰り出しているような感じ。横になって目を閉じているのに、つまり、心臓の状態としては無重力空間にあるのと近い楽な具合のはずなのに、依然として漠然とした苦しさが残る。寝ていてもきつい、これはよくない徴候なのだが、一旦縦になって動き始めるとわりと平気だし、どこも痛くないしで、われながらきつねに抓まれた気分になる。あの平べったくなっている間にわたしが感じている気色の悪さは夢の領域に属するもので、実際のわたしはほどほどに健やかなのだろうか。いよいよ小さくなったパイを遠慮無用に奪い合うことが黙認されたからといって、わたしの頭のなかまでつきあいよく萎縮しはじめる必要はないだろう、なあ。

 

 

旅の記憶 (九平次のテーマ)

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