ぴょん記

こつこつ憶える

路面電車の思い出

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 昨秋、札幌に行ったとき、大通公園に近いPARCOのあたりでは札幌市電はループ化される前で、西4丁目ー狸小路ーすすきの がつながって環状で延伸開業されたのは2015年12月20日。

 その西4丁目の停車場の近くに、フルーツケーキファクトリー総本店があり、キルフェボンにも十年近く足を踏み入れてないものだから、まるで吸い込まれるように寄ってしまった。使用する果物の品質を揃えてケーキを調製して各店舗に卸すというのは、いずれの街においても見事な手業であると感心してしまう。ケーキよりどり2つにのみもの付きでこれこれ、という定額メニューがいさましくもかわいらしい。

 

 路面電車が、中学生のころ、模擬試験を受けにいったあの町にはあったなと思い出してみたら、ぽろっと記憶の函のふたが開いて、もっと小さなこどものときに、別の町で頻繁に路面電車に乗ったことが鮮明に感じられた。いま、タクシーでほんの10分で通り抜ける道を、小さな電車はほぼ各駅に停まって人を呑み込み吐き出しゆっくりゆっくり進んだ。電車を降りて、いつ果てるともわからぬ坂道をのしのし上がってたどり着いた湾を見下ろす古い家には、もう誰も住んでいない。