ぴょん記

こつこつ憶える

ヒューマニズムの問題では

 大麻の使用や成人間の売買春について、近年、非犯罪化 decriminalization の流れがあることは聞いていた。わたしは、これについてかなり保守的な立場で、その理由として、それぞれ、まず、大麻の使用については、もっと身体及び精神に強い影響をもたらす別種の薬剤使用の入口になるおそれがあること、成人間の売買春については、つきつめていえば、からだとたましいによろしくないこと、を挙げる。それを踏まえて、若い世代の同性に対してまったくもって面目ないだとか、外国メディアを通じて報道されたときいったいまっさきに何を連想されるだろうとか、第三者を引き合いに出すことなく、自分自身にとって「アレ」がなぜ引っかかるか考えたとき、理由を書くのにしばらくかかる。あえていえば、やはり「アレ」はたとえば道祖神のお祀りのように既に様式が定められて久しいものではなく、個人的で湿り気を帯びた、いわば夜の世界に属する諸々が複数の企業の関与する催しとして公然と行われるところにあるのか。つまり、「アレ」がこの先何百回か催されれば、ああまたやってる……ぐらいにしか感じなくなるのか。

 

 ところで、売買春、臓器移植、クローン技術は、わたしの中では、わりと近い距離で関連している問題である。人間の身体と精神はなにゆえ尊重されなければならないのかと、訥々と述べようと試みつつ、きっとこの平均よりは短い生は終わるのだと思う。

 

分水嶺 (角川文庫)

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