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ぴょん記

まじめにはたらく

正月に観た映画の話

 3年ほど前、Housewife 2.0 について、本邦でもさっとはやりかけてすばやく消えていった記憶がある。Housewife 2.0が示すのは、入学するのも卒業するのも難しいとされる大学を出た女性が、投資銀行や大手広告代理店といった高収入をほぼ約束された職場をあえて離れ、主婦をしながら会社勤めではない働き方で社会参加を図る、という生活様式だ。わたしは、自分自身が殆どの人間のなりわいというものが不得手で、こどもを育てながら夫婦生活も維持し、家のローンも払って社交もそつなくこなすという、ここまで4項目を挙げただけでも机について椅子に掛けているのに目を回しそうな者なので、このHousewife 2.0 は、えらいたいしたものだと当時感じたものだった。20世紀らしく想像すれば、そういう労働形態を選択した女性に「許される」ビジネスとしては、A・ロデックのように台所で石鹸や化粧品を作ることや、ケータリング、フラワーコーディネートなどがあるだろう。これがもうひとつ世紀を進めて、2000年代に入ると、かつて専門職としての訓練を受けた経験をもつ女性は、本来、会社組織が手掛けていたビジネスに個人として関わるようになる。もちろん、そこには大資本の後ろ盾などないから、はじめは小口の商いから取りかかるのはボディショップと同じだ。だけど、徐々に信用を積み上げて、数年後には(もっとも起業した100人に3人の割合かもしれないけど)、そこそこのレベルのオフィスを構えるまでに事業は拡大する。そういう夢、こういう現実。