ぴょん記

こつこつ憶える

お節料理のサンプルがきた

 そもそもは、従姉の古着で人形の靴を縫ったのが始まりだった。3歳ぐらいの女児が着る吊りスカートに付いていた金色のバックルを人形の靴の留め金に再利用したかった。お金を持たされるようになると、手芸材料店と生地屋によく寄った。また、ミシンの販売代理店には、洋服のパターンが置いてあったので、たまにお世話になった。隣家の奥さまが日本刺繍を見事になさるので驚嘆しながらも、小遣いに限りのある小中学生として、自分はクロスステッチや刺し子のキットで、サブバッグやクッションのカバーを作っていた。その前は、しばらくの間、ペーパーフラワーのキットに手を出していたけれど、クレープ紙の花弁や葉っぱは、褪色がはげしいのでだんだん遠ざかっていった。そのころの記憶があるので、フェリシモクチュリエで、これは!というキットを見つけると取り寄せて貯めていくが、まるで百舌の早贄の食べ忘れのように退蔵してしまい、昨日などたくさんのキットや生地を「発見」した。このごろは、古タオルを二つに切って二つ折にして、刺し子の糸でざくざく縫う雑巾か、さもなくば、三越の手芸品売場で買った布巾にパターン通りに手刺しを施すぐらいしかしていない。ちょっとした大きさのかわいいポーチくらい作りたいのに、それが難しい。理由は、起きている時間が限られているから。

 ……それにしても眠い。暑さで疲れたのだろうといわれたが、眠りに落ちて、すぐにはっと眼が覚めて、そのあとじんわりと厭な気分に包まれて、また眠くなって、と変な循環に陥ることもある。

 そんなふうにぼやぼやしていたら、もう来年の正月のお節の重の見本が届いてしまった。

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