ぴょん記

上古文学、外国語、数学、調理、編みもの、縫いもの、競争法

温泉に浸かる冬の旅

 自分の身体が易感染性が高いというのは、たとえば帯状疱疹に罹ったり、いまのように簡単に風邪が移ってしまったりするのでよくわかる。帯状疱疹そのものもひどい痛みを伴っていたが、その後に残った神経痛もけっこう意地の悪いもので、寝る前に1錠のゆっくり効くタイプの痛み止めが3年以上過ぎてもやめられない。

 そのために自宅のバスタブにも自分は浸からないくらいなのだが、たとえば新千歳空港で待ち時間があるときに寄る上の階の温泉などには人が少ない時間帯に入ることが多いので浸かってしまう。というか、そういうところでシャワーしか浴びないのもつまらないので。たっぷりしたお湯はよい。自分の身体よりも圧倒的にお湯の嵩のほうが多いから、主観的には大きいプールや海に浮いているのと同じ感覚になれる。そこのあるのは、包含であると同時に解放だ。

 それから、別府では、駅の南の竹瓦温泉という鄙びたエリアも、高いところにある杉乃井の天空の風呂もすばらしいと思う。阿蘇では、かんぽの宿のお風呂が、建てられた年代にもよるのだろうけど、いったいなにが起きました?というくらい大きくて威風堂々としている。中九州は、現在、大資本にベンチャー、いろいろ参入している地域だけど、地元の人の雇用が確保されて、もとからある農牧業や林業との共存もはかれればいうことなしだろう。

 冬になると、温泉宿に2泊して、ほどほどのごはんを食べて、風呂に入っては上がって温かい炬燵に足をいれて文庫本を読み漁る旅などしたくなる。

 

BRUTUS(ブルータス) 2017年 11/15号[温泉?愛]

BRUTUS(ブルータス) 2017年 11/15号[温泉?愛]