ぴょん記

上古文学、外国語、数学、調理、編みもの、縫いもの、競争法

走れ都営バス

 かかりつけの病院へは、電車、タクシー、バスで行くことができる。きのうは、このところ生きるのにどちらかといえば消極的な気分であるので、昼下がりの予約時刻ということもあり、ゆっくりバスで出掛けた。『続日本後紀』の上巻を読みながらバスを待っていた時間は、まあまあよかったものの、いざバスがきて乗ってから、バスの中に声の大きすぎるお嬢さんがいることにすぐ気付いた。わたしはバスの一番前の席に座り、そのお嬢さんとお連れさんはほぼ一番後ろに腰を下ろしていると思われるのに、お話のひとつひとつ語尾に至るまで明瞭に聞き取れる。その音量と内容の両方を気にして、どちらかといえば苦にしている自分は、いまよほど心のそそけ立った、まずしい状態であることよと再帰的に心の弱りが身に沁みた。そのお嬢さんのどちらかといえば低めの声(音量は大きい。)、ある種特有の話し方、専ら自分と友人たちとの関係性について語る内容は、遠い日のある同級生を思い出させた。女の子相互のつきあいに特有のルールがあることを認めながら、おとなしくそれに服することを潔しとしなかった当時のわたしは、ことあるごとに彼女から詰られた。実のところ、わたしは、現在に至っても、女の子どころか人間一般の交際について、いわば振り付け通りに踊ることができないままなのだが、彼女はそれについてしばしば指摘した稀有な存在だった。そういうことを、別段懐かしくも、また、愉快にもなることなく思い返しながらバスに揺られて、目指す病院の少し手前のターミナル駅に着いた。

 駅の構内では、フェリシモさんの出店がでていて、うさぎほうずいも売っていた。和風のマシュマロみたいなもの。

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 かえりは、「ねぎし」の定食。