ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

死に値する罪、その罪を贖わせる権力

 ここ両日、熱心に読んでいたのは、sans son と彫り抜かれた紋章を帯びる一族を中心としたものがたりである。徴税と刑罰の大権が内政の柱であった時代、パリ市60万人の治安を一身に背負っていた兄と、ヴェルサイユで奔放に生きる妹。翻訳で親しんだ、『マリー・アントワネット』『ジョゼフ・フーシェ』とは、また別の方向から眺める、革命前夜とその渦中の風景。