そして、あれほど長く暑かった夏もほぼ終わろうとしている。朝顔の咲いた数をずっと種類別に日記に記録してきたけれど、それも9月末で終わりにしようと思う。
今月は、『七人のイヴ』をはじめとして、本をよく読んだ。何度目かの再読である五十嵐大介『海獣の子供』では、流転する生命、けっして終わることのない生命の旅について考えた。ふたつの作品に共通するのは、大切な人との避けがたい別れが、ひとりの人間の一生という枠を超えたひとまわりもふたまわりも大きな物語の中で、どんな意味をもつのかと考えさせるところだ。
そこにはなんの答えもないかもしれない。孤独が転がっているだけかもしれない。