ぴょん記

食べる、遊ぶ、学ぶ。

『大奥』17巻

 先月末、本作掲載誌である白泉社「メロディ」の電子書籍に手を出してしまったがために、今回発売巻の後半2話分は既読だった。ヤマシタトモコ『違国日記』も、掲載誌「FEEL YOUNG」がauのユーザー特典で読めたので、まだ単行本になっていない2話分が同様に既読で、こういうのは、まったく、単行本の購入という行為の効用を自ら著しく磨り減らす所業である。でも、我慢できなかったんだよう。

 

大奥 17 (ヤングアニマルコミックス)

大奥 17 (ヤングアニマルコミックス)

 

  『大奥』16巻でも示されたように、「皇子和宮」として江戸に下向した「親子姫」は、生母の愛を渇仰する寂しい娘でもある。公卿橋本家から宮中に上がって、「お后女官」として先帝に仕えた生母は、親子姫と皇子和宮を挙げたけれども、生まれつき上肢に障害のあった親子姫の存在は伏せられ、皇子和宮のみ、公に先帝の子として披露された。ところが皇子和宮が女将軍家茂の夫として江戸に下ることになり、不都合があったので(詳しくは、16巻を参照されたし。)、親子は、生母とともに江戸城に入るのだけど、生母の心は弟の和宮のもとにあって、それはもうどうにもならない。ああ、これ、愛着障害に苦しむ話だと。

 

 

大奥 16 (ヤングアニマルコミックス)

大奥 16 (ヤングアニマルコミックス)

 

  ひりつく嫉妬と底冷えする孤独、偽の和宮である親子姫の表情がとても豊かなので、二倍楽しめる幕末編です。