ぴょん記

食べる、遊ぶ、学ぶ。

わたしの身体に潜むふくろ

 皮膚の表面に、直径が約15ミリほどの腫れ物がある。これは、いつもはもっと小さいのだけど、過度に疲れていたりひどく汗を掻いたりすると、だんだん大きくなって腫脹し、表面が熱を帯び、痒みを越えて痛みを感じるようになる。

 腫れ物がある場所が場所だけに、人前で掻いて痒みを紛らわすことなどできない。きれいにして、規則正しい生活を心懸け、速やかに小さくなってくれるのを待つのがいつもの対処法だ。しかし、今回は、我慢の限度を超えた。夜中に目が覚めて、思わず涙が浮かぶほど、痛い。

 観念して、薬局で、痛み止めを配合したいつもの軟膏を買う。同じブランドのジェルもあったけれど、ここは軟膏だ。「効能・効果」には、「かゆみ、かぶれ、湿疹、虫さされ、皮ふ炎、じんましん、あせも、ただれ、しもやけ」とある。そして、「注意」には、「目の周囲、粘膜等」には、使用しないようにとの一項がある。「粘膜等」。「等」を便利に用いているのは、お互い様なのだが、目下、わたしが腫れ物で苦しんでいる箇所が「粘膜等」でないとしたら、およそ人間の身体に、自分の手指で触れる範囲の「粘膜等」など、ないのではないかとは思う。「デリケートゾーンのかゆみ・かぶれに」という謳い文句の、「デリケートゾーン」とは、「粘膜等」を含まないのだろう。デリカシーを以て扱うべき部分から、「粘膜等」を差し引いた部分に、この軟膏は用いられるべきである、と、軟膏の箱は主張する。

 

【第2類医薬品】フェミニーナ軟膏S 30g

【第2類医薬品】フェミニーナ軟膏S 30g

 

  いつものように塗って、リドカインのおかげで、痛みからは解放された。そして、この腫れ物の所在が「粘膜等」であるのかどうかは、あいかわらず霧の中である。