ぴょん記

上古文学、外国語、数学、調理、編みもの、縫いもの、競争法

なんのために来たの、ここに

 午前零時から5時まで、六本木の外れのマンションにあるそのクラブでは、初対面の相手と同意した上での交合が行われる。参加費は、男性2万円、女性1000円、カップルは5000円だったか、いちおう清潔なタオルやシーツの揃った場所で、簡単なルールも決められている。店長を演じるのは田中哲司で、ボーイは窪塚洋介なので、ルールは守ったほうがよさそう。

 初対面の男女各4名は、はじめはおそるおそる距離を縮めようとする。わたし保母なんです俺フリーターですなどと当たり障りのない会話が散らばる。その隙間に射られる値踏みの視線。それが数時間が過ぎるうちに、大っぴらに攻撃的になり、擬似的な力関係が生じたり、それが脆くも壊れたりもする。柄本時生たちカップルの途中参加。時生には兄・佑以上になにかやらかしてくれる期待感が常に漂っているが、今回もまた彼の存在は、すばらしい場面展開をもたらした。

 ただし、現実には、こういうクラブで順調にお金儲けをするのはきわめて難しいだろう。フリの客だけで店を繁盛させるのは、まず無理だからだ。サクラを混ぜると、そこを皮切りに余計な費用がどんどん嵩むようになっていくだろう。各種法令にも、まあ、ありていにいえば引っかかるし。

 

愛の渦

愛の渦

  裸は出てきたが、愛はあったのか。