ぴょん記

上古文学、外国語、数学、調理、編みもの、縫いもの、競争法

冷製豚しゃぶ

 水曜の食品宅配で、豚ロースのしゃぶしゃぶ用を300g注文していた。豚肉文化圏を遠く離れたところで育ったので、豚しゃぶがよくわかっていない。だから、だし汁を沸かして、薄切りのロース肉を数秒間煮て、それを氷水を張ったボウルに次々と放って、これで冷製豚しゃぶといえるのではないかと自足していた。

 それを柑橘系のいわゆるぽん酢で食べるか、それとも胡麻だれで和えるかの二択だと思うが、世の中には、「胡麻ぽん」という選択肢もあるのだという。面倒になったので、レモン果汁と濃口醤油で。

 

  まったく価値観は変遷するし、知性は顛倒するものであると、清少納言に小一時間愚痴を聞いてもらいたい。

お金では贖えない?

 王朝から南北朝あたりまで、「贖い」という習慣が公家社会にはあって、誰々が不始末をしましたわたしが後見人なのでお詫びの宴を開きます、と、孫娘なり愛人なり、たぶん見目のよい女房が宮中でしでかしたちょっとした間違いを言い訳にしてパーティと引き出物の応酬をしていたらしい。『とはずがたり』あたりに出てきた。

 たとえば、だれかがおのれの名誉を毀損されたことを不服として相手方を訴えた場合、現行の民法では、金銭をもって慰藉するほかは、謝罪広告の掲載くらいしか予定していないようだ。しかも、現実には、謝罪広告の掲載請求が認容されることはわりと少ない。かといって、額を地面に擦り付けるほどの土下座も、満座のなかで号泣してのお詫びも、それを受けるほうがかえってなんだか厭な気分になるものである。

 さて、謝罪広告が認められることも少ない、身体を張ってのお詫びもあれとなると、結局のところ、残るは慰謝料くらいのものだけど、名誉毀損行為を働いた者がもう金輪際同様のことはすまいと堅く心に誓うくらいの額は、なかなか認容されないようである*1。まして、それが、大きな出版社ともなると、弁護士費用込みで550万円プラスぐらいなら、損害賠償怖さにスクープを諦めることはない。むしろ雑誌の存続と会社の経営のために、さらに熱心に調べに調べさせて、書いて発行する。名誉毀損を働かれたほうは、550万円プラスで、傷ついた名誉感情と裁判に要した経費と時間がすべてケアされるはずもなく。そもそも幾らもらったら傷ついた心が慰められるのか、誰が量るのだろう。そのとき基準にされる「通常人」とは、いったいなにものなのだろうか。

 

 

*1:とはいえ、はなからなにも失うものはないという人もいる。

お金で始末のつく仲らい

 林真理子『愉楽にて』で、東京に住む、妻を亡くしたばかりの会社経営者・田口は、京都の芸妓を世話することになり、月々の手当てと、踊りの舞台や特別な座敷のための衣装代を負担することになった。物語が進むにつれて、田口はこの芸妓とは別の女性に心を奪われていき、しまいには芸妓との行き来はすっかり絶えてしまう。芸妓との仲を取り持った、有能な茶屋の女将とか、ほんとにいらんことばかりする二口も三口も多い田口の母親とか、とにかく女だらけである。装い、やがて老いていく女の群れに揉まれて、田口ならずとも男ができることはほんの僅かなのである。

 

  2012年のNHK大河ドラマ平清盛』のキャストで読んでしまう。美福門院は松雪泰子さんで、鳥羽院三上博史さんだ。

今年は畑に期待しない

 畑といっても、ベランダの幾つかの鉢のことである。曇りがちなのは時期的にしかたがないにしても、どうにも気温が低いものだから、トマトもハーブ類もいまひとつ伸びるのが遅くて、しかも、茎が弱々しい。葉が茂ったり、トマトなどは花が咲いて実が穫れたりするところまで育つのか、こちらで期待をかけるのが気の毒なくらいだ。元気なのは、沢瀉とホテイアオイぐらいのものである。朝顔さえ、1種類を除いてよろしくないのだが、それはこちらの土作りに落ち度がある。

 大根の残りと、人参、蒟蒻、少しの豚小間肉で煮物を炊いて、仕上げに小松菜を1、2分蓋をして一緒に蒸して夕飯のおかずにした。あとは、トマトと胡瓜のサラダに、卵、白菜キムチと大根の柚子漬け。大根の漬物は、冬ほど「うれなかった」ので、一通り食事が終わってからも、わたしひとりで、がりり、がりり、と、ずっと食べていた。

 こんな夜でも西瓜は食べる。先週の西瓜は、千葉の成田のほうからきたものだったけど、今回は、また、長崎の産地に戻った。桃は、規格を満たすものが足りなくて、3個の約束のところ、2個だけなので、その分、値引きをするという旨したためた紙が、ハコの中に入っていた。こどもがいる家庭でも、大人数の世帯でもないから、3個が2個になってもうちはちっとも困りはしない。

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時季柄、鰻の写真でも

 おそらく再掲です。

オウサマペンギンの三段活用

www.felissimo.co.jp

 ふだんは、もし、「いずれのペンギンがもっともお心にかなっておいでですか。」と問われれば、「いずれのペンギンもとりどりに印象深く……いえ、やはりジェンツー、一等愛らしいのは、ジェンツーペンギンです。」と答えて、傍らのマゼランペンギンのぬいぐるみ2体の眉を曇らせる感じなのだけど、今回は、オウサマペンギンのぬいぐるみ。オウサマ、来たよ、です。

 このオウサマペンギンのぬいぐるみ、フェリシモ海遊館のコラボレーションのたまもので、海遊館ミュージアムショップで販売されているものには翼に識別タグが付いているとのこと。フェリシモで販売されるのは、タグなしで、こちらは野生という設定らしい。

 水曜の夕方に家に届いたのを、木曜の朝食の前にテーブルでくるくると3変化させてみせた。最初は少しこつがいる。ヒナをひっくり返して成鳥にするとき、思い切って頭を奥に突っ込まないと、成鳥の仕上がりがよくない。ヒナと成鳥の目の脇にある耳の表現がそれぞれにいじらしい。

 フェリシモさん、もっともっとペンギン作って下さいな。

 

モノクロームラブ

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梅雨のような晩夏のような

 晴れてさらりと涼しい水曜日。かき氷をたべて、夕方からポテトフライと揚げ茄子を作って、また花椒炒めで仕上げた。今回は、葱の代わりに、小松菜を合わせてみた。

 少し元気がない。ただし、すっかり暗い感じになるというわけではなくて、気が付けばしばらく眠っているような、むかしの懐中電灯でいえば乾電池のへたった様子で。

 

  ローズ・ベルタンと、ルイ13世の寵姫デュ・バリー夫人の関係については、坂本眞一イノサン』でも描かれていた。ともにお針子としてパリに生きていたが、片方はデザイナーの祖となり、もう一方は王の公妾を経てフランス革命の中に消えていく。

 

定期的家庭内水難

 清水義範パスティーシュ小説に『インパクトの瞬間』という作品がある。わたしが躓いて*1テーブルに覆いかかり、上半身のどこかがガラス製の麦茶ポットに触れてそれが倒れ、ぱりんとむしろ乾いた音をたてて割れるまでの数秒間、どこかにインパクトはあったのだ。

 そのポットには1リットルの麦茶が入っていた。それがテーブルに広がり、やがて床に垂れ、床で水たまりを作ったり、テーブルの上でさらに広がったり。そこからは、雑巾掛けとテーブル拭き、新聞紙で水気を取って、さらに雑巾掛けの作業。いろいろ濡らしたものを洗濯して干す作業も。麦茶ポット倒さなければ、一秒だってかからなかった作業。おしいかな無印良品で590円の麦茶ポット。

 でも、まあ、次から気をつけよう。

 

応天の門 11 (BUNCH COMICS)

応天の門 11 (BUNCH COMICS)

 

  文章生とかその上の文章得業生って、国からどんな給付を受けていたのかしら。道真は菅家の嫡男だから、衣食に事欠くことはないけれど、そういう学生ばかりではなかっただろうし。

*1:このごろ多少ふらふらしていることがある。