ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

『鎌倉殿の13人』第8回

 甲斐源氏が、頼朝陣営に上総氏や千葉氏などの有力な豪族が加わったこと、そして、都から平氏の追討軍が発せられたことを理由に、2回目の誘いでは色よい返事を寄越すだろうという頼朝の読みは、「見事」当たった。佐殿はすごい人ですと素直に褒める義時を眺める時政の眸はうつろに寂しげで、我に返ってみれば長子の宗時を失ったのが彼にとっては最大の痛手であった。

 時子の妹がいまのところ実衣ひとりで、阿野全成と畠山のどちらと結婚するのかと見ていたが、この流れだとたぶん前者だろう。

 漁師の娘で妻の亀が鎌倉まで付いてきて、彼女との時間ももちたい頼朝は、全成が「親子の縁が薄く、当主が頓死する」という、悪い日にわざわざ家移りをする。史実として、観る人がたいていは知る呪いをこのへんにぺらっと編み込む脚本家は、はあ。

 最後に、義経の知略のエピソードふたつ。矢で射たうさぎを争った猟師を騙し討ちにして、皆が摘まみあぐねた鍋の中で泳ぐ煮芋を刺し箸で捉えた。