ぴょん記

こつこつ憶える

帆布トートバッグは続く

 以下、楽天市場の「それどこ大賞」に参加する記事として。

 

 それはたしか2007年の秋口だったと記憶しているが、東京の端っこに住んで都心の学校へ通うわたしのもとへ、九州在住の某嬢からまるく膨らんだ旧レターパックが届いた。「先日のお礼です。よかったら使って下さい。」と水茎のあとも麗しい文字で認められたメモが挟まったまるい荷の正体は(しかし、そのメモは、もしかしたら旧レターパックの封筒本体に走り書きされていたものかもしれない。)、ルートートという帆布製のトートバッグであった。

 

 

 ルートートとは、ふつうのトートバッグではあるけれども、バッグの脇のところにファスナー付きのポケットが設けられており、それがまるでカンガルーのポケットのように見えないこともないところから製造者がそのように名付けたものである。現在では大きさや素材、形状もさまざまなものが展開されている。

 レターパックでやってきた、はじめてのルートートは、その最初期のモデルで、とてもシンプルなものだった。みかけはおとなしいのに、思いがけずたくさんのものを運べるそれを資料などを入れるサブバッグとして通学に用い、数ヶ月が経過して秋が深まったころ、東京駅の構内の常設店舗か催事場かどちらかで、2つめのルートートを買うことになった。今度のは、提げ手がいただいたものより10センチほど長く、たとえ厚いコートを着る日にも楽に肩からさげられた。2つめのもその使い勝手は予想以上によかったので、学校を出るまで、その2つのルートートのどちらかひとつを必ず外出時に使用したほどだった。

 その後、わたしは、ルートートを浜松に本店を置く雑貨商の通信販売サイトと、楽天市場のルートートギャラリーの両方で買うようになった。ハリスツイードのも、ノマドのも手に入れた。それと同時に、京都の一澤帆布の商品にも興味を示すようになり、こちらでの最初のトートバッグは、髙島屋京都店のチャリティで求め、次のふたつは実店舗を訪ねて購入した。東山知恩院のあたりにある1階も2階も袋物がたくさん並べられた店舗の中で、日本各地からだけでなく、中国本土や台湾、韓国からきた袋物が大好きなお客さんたちが目を輝かせて商品を選んでいた姿が印象的だった。その人や、大切な人の生活や仕事の道具が、それぞれのかばんに収まる。そして、かばんは持ち主の暮らしと人生の供をする。持ち主は、かばんをぶらさげ、かばんは、道具と人を抱きしめる。

 そして、昨夜、また素敵なものをみつけた。

www.takashimaya.co.jp

 

 帆布のバッグは頑丈で強い。ただ、おろしたての無垢な美しさとはじめの大きさは長持ちしない。ハードユースに汚れは染みつき、中性洗剤で丁寧に洗って陰干ししてもどうしてもサイズは縮む。そろそろ帆布は卒業して、というのは言い過ぎでも、それなりの革のバッグなど持ち歩く回数を増やしなさいと女性誌はわたしに説きはする。でもやめられない帆布のふくろ、だって縮むとはいえなんとか水洗いできるんですもの。


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