ぴょん記

上古文学、外国語、数学、調理、編みもの、縫いもの、競争法

その家族の果て

 ゆうべ、寝しなに観た。そのうち観るだろうなとは思っていたけれど、アマゾンプライム特典とやらで、自宅のテレビ画面で観るとは予想していなかった。

 父親と母親が、古くて狭いアパートで新婚生活を送っていたのだが、やがて息子がふたり生まれてしばらくした頃、一戸建てを新築してそこに移り住む。世間では通用しないような暴論をのちに振り回す父親は、そのときはまだ少々強引なところの目立つくらいで、母親も愛想のよい奥さんだった。それから二十数年後、長男はべつに自分の家庭を構え、次男は進学もままならず引き籠もる。父親と母親の別居、長男の失職と消失(これについてはここでは詳らかにしない。)、父親の暴力と、坂道を転がり落ちるようにいろいろなものが壊れていく。ひとの心が崩れるとき、そこにはなんの音もしないけれど、だからといって必ずしもなにも起こらないわけではない。

 このいかにも始末に困る癖のある父親を、三浦友和が演じている。

 

葛城事件

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