ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

『煙と蜜』第三集

 以下、話の筋に絡むコメントを若干含みます。

 

 Kindleで配信予約をしていたので、日付が変わってしばらくしたころから読めるようになっていた。名古屋城の見える師団に勤務する帝国陸軍大隊長、階級は陸軍少佐の30歳と、尋常小学校を次の春に卒業する12歳の娘が、お互いの家の事情でいいなづけ同士であるという。旬日前に物議を醸した、いわゆる「50歳と、14歳。」とはまったく別種の、こちらは、年上の男のほうに十分な見識と弁えがあるがゆえに、じつにご清潔な話の運びようである。

  もっとも、下士官、とくに軍曹ともなれば、それなりに軍の選抜をくぐり抜けたものが務めるのがいかに大正初年といえどたいていの習いであり、上官の評判を故意に落とすことで部隊の士気が下がれば、それはそのまま自分の身の安全を脅かすことにつながるので、素質からも職制からも、ああいうことははたして起こりうるのかしらと思わないでもなかった。でも、人間だものね。

 着物の柄の華やかさや洋服の服地の質感、部屋の調度や手持ちの小物の描き込みは、今回もすばらしかった。

 

 

 

 朝食 ヨーグルト、コーヒー

 昼食 ポテトチップス(のりしお)

 夕食 豆ごはん、豚肉と油揚げと小松菜の炒め、トマト、納豆