正味45分くらいのドラマが6話完結でWOWOWオンデマンドで配信されている。イギリス・2022年。
主人公は、爆発物の探知と除去を行う専門職で、もとは軍に所属して、アフガニスタンでの実戦経験もある。これは、イギリスの話だけど、アメリカのFBIものなどでも、たとえば、ニューヨーク支局のOAと呼ばれるエジプト系移民二世は、職業軍人として中東に駐留した経験がある。軍と警察の関係は、特に国内における捜査の管轄権を巡ってはなかなか一枚岩とはいかず、利害の対立を生じる局面も多い感じがするが、ともかく人間の行き来はそれなりにあるようだ。
ロンドン市内の各ポイントに仕掛けられた爆発物が、処理班の努力もむなしく爆発していく。移民、非キリスト教徒の宗教施設、性的マイノリティの拠点、進歩的政治連合の事務所と、標的があらわになるたびに、それを襲う者たちのプロファイリングも進む。親しい同僚や家族の死、疑心暗鬼や愛情の震え。夏のロンドンを軽装で動き回るEXPOの捜査官の背後にも、徐々に危険が迫る。
人命の喪失を伴う爆発という「成果」を求めつつ、どこかで未然に自分を見つけてほしがっている犯人が、かなり暑苦しかったけど、20時過ぎても明るいロンドンの夏というのは、なんだかきれいだった。爆発物さえなきゃね。