23日の当地の最高気温は、8.3℃。わたしは、バスタブに浸かるのをおもに感染症予防の観点から避けているので、夕方、バスタブに熱い湯を張りつつシャワーを浴びて、さてさて夜はいよいよ冷やしたぬき蕎麦に揚げ玉の「実験」、冷やかろうけれどもがんばっておいしく作るぞと張り切っていた。いたけれど。
やはり、寒い。寒いところに風呂上がりに冷たいものを胃の中に入れれば、中年ものはたちまち凍えることであろう。この「実験」には、該後期高齢者はあらかじめ参加せずに別メニューだからいいようなものの、残る家族がすっかり冷えてしまってはたまらない。
ゆえに、今回は「実験」は延期とし、温かいおかめ蕎麦に揚げ玉を添えての提供となった。
蒲鉾は、カネテツデリカフーズさんの焼き蒲鉾。1本128円なので、ざくざく大ぶりに切って使える。
温かい蕎麦でもうどんでも、この時期は、丼に盛ったあとに胡麻油を一振りするので。もともと蕎麦の器の中には油分が含まれている。そこに揚げ玉を浮かすと、さらに汁に浮く油は増えるけれども、揚げ玉はほとんど箸に掛からないので、蕎麦やほかの具を食べてしまったあと、汁の中にだいたいの揚げ玉は浮かんで残っている。関西の揚げ玉(天かす)には、お好み焼きやたこ焼きといった「粉もん」のタネを構成する要素のひとつとして、地味ながらタネにコクを供給する大きな役割があるけれど、トップバリュのふつうの「天かす」なら、それだけ食べてもとくにサクサクした感じは乏しい。だから、温かい蕎麦の汁に残った揚げ玉は、蕎麦にコクを与えたあとのもので、現在では汁ごとすべて食べてしまったりはしないんじゃないでしょうか。まして、冷やし蕎麦の汁に残った揚げ玉は、という感じです。これがもし小エビ入りのハイクラス揚げ玉だったりしたなら、冷たい蕎麦と一緒に真っ先に掻き込んでいたりするのかな。
関西調理室からは、以上です。