きのう、シャンプーとコンディショナーのセットを買った。エフティ資生堂が現品より少ない容量で売り出したTSUBAKIの「ふんわりつややか」。このごろ、髪を染めたり、ホテルのアメニティで洗ったりしているので、もうたいていのシャンプーでは大丈夫な気がして、パッケージの美しさに惹かれてネットスーパーで買ったのだ。このシャンプーとコンディショナーの容器のように、人の手で生み出されて愛でられやがて廃棄されて塵に帰るぐらいのはかなさ、なんだかいい。バスタブのそばで黙々と日々シャンプーかコンディショナーを出し続けている間はいくらか価値あるものだけど、いったんごみ袋に入ったらあとは焼却施設まで一直線だ。溶けて燃え上がって、ガスと燃えがらに変わる。そのころには、もとの持ち主は、『こんなにかわいい容器で、シャンプーとコンディショナーがそれぞれ315mlずつ入って、税込で753円だなんて!』と物欲に心震わせて、「ふんわりつややか」をバスタブ脇に並べたことなど忘れている。彼女の髪も、いつものように横に広がって、頸を後ろへと引っ張っている。
毎年、早春のうちにおつきあいで一鉢買って人に贈るアマリリス、今年は玄関で保管しているうちに芽が育ってしまったので、自家で育てていたら、ぱっと開いていた。花言葉は、「おしゃべり」とか。