上村松園が、京洛の小さな葉茶屋の女主人として、姉と自分を育て上げてくれた母の姿を思慕を交えて美しいものとして長らくその画業の支えとしていたことは有名な話で。
そういう母への渇仰や、姉様人形で遊ぶようなフラットな美しい同性へ寄せる好ましい感情と、一旦、ヘテロセクシャルな性愛を抱く主体としての男性の眼を介した同性の美への評価が、単純に二分法で語れるようなぱっきりと割れたものではないと、まあ、感覚的には分かるのですが。
いわば、「女が描く女も好きな男好きする女の容姿」が、森薫さんのバニーさんには溢れていると思うので、それを含めて、この作品集はよい感じでした。
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