ぴょん記

さつまいも、たべたい。

『ちょっと思い出しただけ』

 ダンサーで振り付けも行っていた青年は、足の怪我をきっかけに、仕事をやめる。一方、かつて演劇を志していた娘は、タクシーの運転手として東京の街を日夜めぐる。ふたりは一時期交際していて、それも結婚を考えるくらいの深度でお互いを視界に捉えていたのだけど、現在は別離して、それでもつきあっていたころの時間ごと、相手のことを大切に覚えている。

 細かなエピソードの積み重ねがあるだけだし、永瀬正敏國村隼、渋川清彦といった、見事な助演者がささやかな物語を添えるのに恵まれている映画だけど、池松壮亮伊藤沙莉の共演で創られる一種独特な美しい空気感を楽しんでほしい。

 

 足元らくらくないわゆる「ロンドンタクシー」、大好きなんですが、オリンピックを契機に東京のタクシーは全部あれに置き換わると、あるタクシーの運転手さんが豪語していたほどにはセダンのタクシーもなくなってはいないみたい。まあ、あるものは大切につかってください。