ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

他科受診の朝

 気温は比較的高いものの、雨雲のいまだ去らない朝、通勤通学の人たちと同じ時間帯に電車で出掛けた。行く先は、いつもの通院先。でも、きょうは内科には掛からない。院内紹介票を出していただいて、他科の初診を受けた。

 その他科とは、ほかならぬ眼科のことで、数年前に右眼だけ、白内障の手術を同じ年に2回に分けて受けたあとは、医療的なケアを受けることなく働いてきた両眼の点検が今回の受診のおもな目的である。検査を幾つかして、診察されて、また散瞳剤をさして検査して、ふたたび診察されて、とりあえずの診断結果に納得して帰路についた。

 それはそれでいいことだけど、じつは、今朝のわたしは、自分の気持ちと本日の予定との間で気持ちの折り合いがなかなかつかず、夜中に何度も目覚めては、『このまま意図的に寝過ごしてしまえば済むことではないか。』とか、自分で予約した診察を台無しにするようなことをふと思い浮かべたりしていた。しょうもない逃げのストーリーを夢想してはカタルシスを覚えるというのは、こどもがよくやる遊び、あるいは思考実験だろうが、わたしにはこの年になってもいまだにその種のフィールドで執拗に遊び暮らす傾向がある。まさか、約束を軽んじているわけでも、心の底でひそかに眼科を忌避しているわけでもない。足がただただつらいのだ。病院に行って戻ってくるだけの自信が自分の身体、なかんずくは脚力についてもてない。毎回、通院のたびに、自宅から病院経由のまた自宅へのわずか6000歩が、だんだんきつくなる。

 しかし、5時半に覚悟を決めて起床して、悲壮な覚悟で米を炊き、泣きそうな顔で茶漬けを掻き込んで、病院に行った。だめなわたしの今日という一日の中で、その点だけは、せめて自分でえらかったとこっそり評価してやりたい。

 

ポポさんカレンダー、これから一年よろしくね