ついつい読んでしまうのでふだんは近寄らない、はてな匿名ダイアリー。でも、きのうは、この記事のタイトルに、つい心惹かれて読み込んでしまった。
同じようなたくさんの人が、勤労意欲と健康を損ねないうちに、なんとか上向きの人生を歩めるように、社会の仕組みを整え直さないと。これではつらすぎる。 / “身の回りに年収200万前後の人間しかいない” https://t.co/22lU1M36xL
— pyonthebunny (@ae_pyonpyon21_j) May 8, 2016
年収がこれこれだとなになに……などという記事をネットではよく見るが、家賃や住宅ローンを支払いながら、衣食を賄い、不意の用に充てるための蓄えにも心を配るのは、ほとんどどの階層においても簡単なことではないと思う。まして単身でも年収200万円ほどならば、日々の暮らしにおいてかなりの節約を心掛けたとしても、人間、食べて着て寝るだけではないから、毎月の遣り繰りはきついだろう。
だけど、その収入の額は、かれの/かのじょの行った労働に対して、はたして正当であるといえる水準に達しているのか。しばしば耳にする、「額に汗する者は、報われない。」という、まじないのようなフレーズ。長時間の重労働、でも、手にするお金はそれほど多くない。ただし、多くないけれども、けっして少なくもない。
自助努力の範囲だとか、自己責任の問題だとか、そういって片付けてしまうのはたやすいことだけど、これだけ(200万円/年!)稼げる、潜在的にはもっと優良な労働者/消費者になれる人たちが、より多く自分の尊厳を感じることのできる仕組みを、あたまのいいひとたちは社会のそこかしこに設けることができるんじゃないかな。それが直接、結婚したり子育てしたりということに繋がるかどうかは別として、とにかく、生きていて嬉しいと思えるなにかを。