ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

急に春に戻った

 木曜の午前から午後にかけて、身体の異状は続き、布団の間に蛇のように丸くなって具合の悪さを遣り過ごそうとした。そうしているうちに天気が急速に回復し、うらうらと陽さえ射してくるに及んで、あちこちの痛みが消えていた。大急ぎで4日分の洗濯。

 さて、2月に注文して届いたけれども封を切らずにおいていた、六国史の第四、『続日本後紀』の下巻を開く。これは、承和の変から始まる。三筆のひとりである橘逸勢をはじめとする者らがクーデターを企てたとして捕縛され、刑に処される。杉本苑子『檀林皇后私譜』のラストで起こる、平安初期の政変。

 

続日本後紀(下) 全現代語訳 (講談社学術文庫)

続日本後紀(下) 全現代語訳 (講談社学術文庫)

 

 

 

檀林皇后私譜 (上) (中公文庫)

檀林皇后私譜 (上) (中公文庫)

 

 

 

檀林皇后私譜 (下) (中公文庫)

檀林皇后私譜 (下) (中公文庫)

 

  平安遷都の偉業を行った桓武天皇が、平城、嵯峨、淳和という自分の息子たちの正妃に、それぞれ彼らの異母姉妹にあたる自分の娘を配したのはなぜか。しかし、嵯峨は、即位にあたり、皇后として橘氏のむすめを選び、その橘嘉智子を取り囲むようにして、藤原の男や女が宮中に勢力を広げていく。そして、藤原北家の擅権体制が確固たるものになるまでの重要な一里塚である承和の変

 歴史上の人物に感情移入できる小説もいいけれど、さらりと読むだけでもけっこう面白いんですよ、歴史書。