M・コーニー『パラークシの記憶』を金土で読了。2013年には山岸真さんが訳されていたというのに、いまごろ。『ハローサマー、グッドバイ』の後日譚あるいは完結編で、知らないほうがよかったかもしれないが、いつかはわかってしまう物語の枠組みを示したもの。
— pyonthebunny (@ae_pyonpyon21_j) 2018年8月11日
前作同様、SFであり、青春小説であるために、10代後半の、はじめて女の子とつきあう少年の高鳴る胸の動悸が、どきどきどころかどんどんばんばんこちらの耳朶を打ってくる描写がそこかしこに。原作者が1932年英国生まれ、元号でいうと昭和7年生まれであることを思えば、十分に節度を保った上品な文章であるのに、それでも気恥ずかしさは残る。この慎みがうつくしい。
ところで上のツイートをしたところ、翻訳(と、それ以上のもの)をされた山岸真さんがリツイートしてくださった。うちの近所に、OさんSさんといった著名なSF関係者がお住まいであることは知っていたけれど、一方、山岸さんはいま新潟においでなのですね(ツイッターbio欄から。)。
前作は、こちら。前作の結末から今作品の前時代までの繋ぎの半分は予想通りだったけど、もう半分は、まったく想像だにしない世界だった。