ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

『パラークシの記憶』

 前作同様、SFであり、青春小説であるために、10代後半の、はじめて女の子とつきあう少年の高鳴る胸の動悸が、どきどきどころかどんどんばんばんこちらの耳朶を打ってくる描写がそこかしこに。原作者が1932年英国生まれ、元号でいうと昭和7年生まれであることを思えば、十分に節度を保った上品な文章であるのに、それでも気恥ずかしさは残る。この慎みがうつくしい。

 ところで上のツイートをしたところ、翻訳(と、それ以上のもの)をされた山岸真さんがリツイートしてくださった。うちの近所に、OさんSさんといった著名なSF関係者がお住まいであることは知っていたけれど、一方、山岸さんはいま新潟においでなのですね(ツイッターbio欄から。)。

 

パラークシの記憶 (河出文庫)

パラークシの記憶 (河出文庫)

 

  前作は、こちら。前作の結末から今作品の前時代までの繋ぎの半分は予想通りだったけど、もう半分は、まったく想像だにしない世界だった。 

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)