都市の中に国土の裡に、「ホームレスが安心して寝起きできる場所」など作らないという隠された社会政策のありやなしやは別として、病んだり老いたり幼かったりで窮していたら、他者の暴力や寒さ暑さ飢えに渇き、風水害にすぐさま晒されるという無惨。
— pyonthebunny (@ae_pyonpyon21_j) 2020年11月24日
タイトルには、「亡くなる」としたが、渋谷区のあるバス停で命を落とした60代女性は、暴行を受け、その際に負った傷害がもとで死んだのだ。彼女が、自分とはそう年も離れていないことを思えば、バス停を立ち去らせるために痛い目に遭わせようとしてなされた暴行の不条理さがひときわ身に沁みる。逮捕された容疑者は、被害者を、石の入った袋で殴ったと供述しているようだ。
ある牧師さんは、路上で暮らす人の心の内側を想像する力を「教養」に基づくもの、と書いていた。想像するだけで止まっていては、なんにもならないのだが、まずは、想像だ。その上で、必要なものを差し出せるならば、今回のような傷害致死事案はおそらく回避できるだろう。と、なんとなくこのごろ頼りなくなってきた、わが手足を眺めながら考えた。社会の安定性が揺らいでくると、ホームレスとかおじさんとかおばあさんとか、体力が衰えてきた人間からたちまち襲われ始めるのだ。げに、情けは人のためならず、である。