是枝裕和監督が、カトリーヌ・ドヌーブとジュリエット・ビノシュを起用して撮影した作品。ドヌーブとビノシュをそれぞれ宮本信子さんと宮崎あおいさんが吹き替えていると知って、いつもいく映画館での上映が本日最終日なので出掛けてきた。少し寝不足だったけど、観られてよかった。
そういう一連の表情の変化や、ふだんは離れて暮らす娘の夫を演じていたのがイーサン・ホークだったことなど、そういう細かい点はさておき、是枝監督、ほんとうにお疲れさまでした。
— pyonthebunny (@ae_pyonpyon21_j) 2019年10月31日
劇中劇というか、映画内映画で、「病気のため地球では暮らせない母親が、7年ごとに地球に戻ってきてそのたび年をとっていく娘と会う。」というSFがあった。ドヌーブは、「娘」の70代以降を演じ、ずっと20代の「母」に対して怨みの感情をぶつける。それが、演じることを優先した自分に対する娘の気持ちと重なったとき、ドヌーブはビノシュ演じる現実に対して、切ないまでのいとしさを覚えるのであるが。
まさに、この、「あるが。」で、この一筋縄ではいかない大女優の演技をご想像ください。美人に生まれても才能に恵まれても恋人や家族に愛されても、自分が自分を好きであることが根っこにないと寂しいものらしいです。