ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

媼にぎぶらいどを求められたりける学生あり

 このごろ、アノニマスダイアリーで、こういうのがあった。夜間、学生さんが普通乗用自動車での帰路、乗るつもりだったバスが行ってしまって難渋しているという、歩行補助の手押し車を伴った80代とおぼしき老婦人に頼まれて、彼女を最寄り駅まで同乗させたという。なんども頭を下げる彼女に気にしないでと繰り返しながら、筆者の学生さんはこういうときに気の利いた会話のできない自分を不甲斐なく感じていたらしい。

 

見知らぬ高齢者を車に乗せた話

ちゃんと送ってあげて、しかも余計な詮索もしなかったのだから、老婦人もさぞかし助かったことでしょう。

2021/06/29 22:39

 

 田舎の夜のことである。バスを一本逃したら、その次が来るまで何十分あるかわからない。さらにそのバスを降りたあとの鉄道と、電車(もしか汽車かもしれない。)が着いた先から家までの交通手段の細さを思えば、この学生さんの老婦人に対する親切は、けっして過剰なものではない。しかし、学生さんにとってこの老婦人は見ず知らずの他人ではあり、万一同乗中に何らかの事故に遭遇したとき、その生命と身体の安全を完全に保証できるかと聞かれれば、誰だって完全に保証するのはむり、と答えることだろう*1

 もっとも、老婦人が当初、バスに乗るだったのならば次のバスを待てばいいことだし、次のバスまで時間がかかりすぎて待てないというなら、携帯電話でタクシーを呼べばいいだけのことだ。最初から最寄り駅まではバスに乗るつもりでタクシーを呼ぶことまでは考えていなかったとか、タクシー料金を節約するつもりだとか、もともと携帯電話をもっていないとか、それらはすべて老婦人の側の事情で、この学生さんには関わりはない。

 でも、困っている人に頼まれたから、最寄り駅まで送ってあげたという、この学生さんの気持ち、ありがたいと思います。ブックマークコメントでも、「就活うまくいきますように」の声が多数あって、わたしも、この学生さんのよいところと社会とがうまく噛み合っていくことを願います。

 

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23センチ輪針でみしみし編んでみたリストウォーマーの試作品。

 

 朝食 パン、ヨーグルト、コーヒー

 昼食 3種のチーズのスパゲッティ(MUJI)、トマト、小松菜お浸し

 夕食 たけのこ炊きこみ飯、鶏と青菜の辛味炒め

 

 遅くに、タカミメロンの後半。

 

 

*1:いわゆる好意同乗の問題。