『ゼロ・ダーク・サーティ』と『モリーズ・ゲーム』を観ているのに、同じ人が主演女優だと気付かなかったのは、白人などの美男美女について特に相貌失認気味だからだろうか。
銃規制強化法案の上院通過を巡って、反対側の大資本の誘いを蹴って、ついでに会社も移って、推進派のロビイストになった、ミス・スローン。常時眠れないし、眠らないし、だから、眠くならないように、何種類も薬をのんで、仕事ばかりしている。ワシントンには、女性相手の男性のエスコート・サービスもいるし、よい年をした大人の女性をあえてMs.ではなく、Missと呼ぶ、何十年も昔のような「文化」もある。そんなところで主人公がなにをしようとしたのか、集中して観る値打ちのある映画だった。
これは、原作のほうを何年も前に読んでいた。主人公にとって、とても悲しいことが起こる話で、ただし、それはふつうのかたちでは発生しない。さて、ひさしぶりにネタバレ回避のために、以下、反転で。
作中に出てきた、「3000年後に自分たちが困ったときに地球の人に助けてもらうために、いま地球人を助ける。」というヘプタポットのセリフが痺れる。