ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

『方丈記』は読み応えがある随筆だが

 嵯峨天皇から平安京が都として定着したというくだりがあって、それは、嵯峨天皇の兄の平城上皇が一旦旧都に都移りをしようとしたが、坂上田村麻呂以下の武装勢力に阻まれて、結局もとの平安京で政を行うようになったというニュアンスらしい。嵯峨天皇といえば、正后は橘嘉智子で、彼女は、橘奈良麻呂の孫、橘逸勢の従妹なのだが、この橘氏出身の后については、慈円の『愚管抄』で冷たくスルーされているような感じだった。

 つらつらと、出身が国文でも国史でもない素人の目で、『方丈記』を読んで病院の診察順番待ち。リーディンググラスも手元にないので、本文ぐらいしかまともに文字を拾えない。それさえ疲れたら、スマートフォンでNYTを読む。不思議とこちらのほうはすらすら読める。といいながら、文意を正しく把握できているかどうかはわからないけど。

 全体的にくたびれているので、点滴を受けてから帰宅した。早く終わるようなので、市美術館のコレクションルームをのぞいて帰ろうかと思っていたけど、そういう予定は吹っ飛んだ。せめてもの慰めに、帰りのターミナル駅で、おいしい菓子パンを山ほど買い込んだ。