23日の夜中、なんだか寒気がするなと思って横になっていたら、頻脈。頓服にも使える処方薬をカプセルから出して口に含もうとするが、震えがきてなかなか手元が定まらない。痙攣。自律神経の狂いは久しぶりで、薬が効いてくるまでしばらく怺える。眠い。息が苦しい。強い寒気を感じる。眠いんだか苦しいんだか寒いんだか、いちばん強いのはなんだと自分に問うている間に、いつのまにか気絶同然で眠ってしまった。明けてからも、熱が38℃台の後半まで出ていて、いったいどうしたんだか。
WOWOWオンデマンドで、キム・フィルビーの亡命譚を描いた『亡国のスパイ かくも親密な裏切り』。1960年代ごろのイギリス外交官失踪・亡命事件の種は、1930年代の彼らのケンブリッジ時代に蒔かれていたという気の長い話で、それだけならまだしもその影に何百人か何千人かの死が隠れているという残酷なエピソードが出てくる。
同じくWOWOWオンデマンドで観た、『事件』。20代の男女の比較的あっさりとした、愛、欲望、嘆きに比べて、還暦間近の椎名桔平さん演じる元刑事裁判官の弁護士が背負ったものの重さ。被害者の元交際相手の青年なんて、証人として出廷してきたとき、まるで宇宙人だなと思いましたよ。これは、わたしが古い人間だからだろうか。
