ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

きょうの昼日中に吸い込んでいたものは

 このところ事情があって、食事室の掃き出し窓の付近にサーキュレータを置いて、ベランダの空気を撹拌していた。事情というのは他でもなく、近くの住戸の人がベランダに出て喫煙し、その副流煙がベランダ伝いにまともにこちらの室内に流れ込んでくるというものだ。ちなみに、反対側の部屋の窓へも、台所の換気扇から排出された副流煙が風向きによっては容赦なく流れ込んでくるので、こちらは夏場でも滅多に窓を開けない。両隣が複数のヘビースモーカーを抱える家庭という、いまどき珍しい集合住宅である。

 とはいうものの、たとえば食事室のサーキュレータは、最初の数分間、強風モードで稼働すれば、あとは弱風モードに切り替えてもベランダから煙草の匂いを駆除できるし、窓を開けない台所の換気扇そばの部屋にしたところで、北側でエアコン付きなのでよそのうちの煙草の匂いを気にするあまり、たいへん不便な思いをするというわけでもない。

 でも、サーキュレータは静音型でも地味に仕事はしているものである。

 日中、ベランダで土篩いと消毒の作業が続けられており、それに伴って吹き上げられる細かな土の粒子がわずかに向きを変えたサーキュレータの羽根に元気づけられて食事室へと多めに流入した。元気な土の匂いだなと気付いたときにはすでに遅く、食事室の床は土埃に覆われ、やや石灰化したわたしの肺にも微量の粒子が吸い込まれようとしたようで、それを追い出そうとして、ぶぇっくしょんという態のくしゃみを立て続けに6回発したあとは、箒かけて吸い取って雑巾がけ、雑巾がけ。