ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

iPhoneを紛失したあとのはなし

 ヘアカットのあと、少し買い物をしたら、もう正午の昼食提供が間近に迫っていたため、「アプリ」でタクシーさんを呼んだ*1。ここで、わたしがしなかった大切なことをひとつ書いておくと、それは、「タクシーさんから降りるときには、領収書をもらいましょう。」。乗り慣れたタクシー会社さんならともかく、旅先や繁華な街中では、きっと領収書をお願いしましょう。わたしは、それをしなかったばかりに。

 タクシーに乗って降りたのが正午前。昼食を出して、自分もたいへん異例なことにケンタッキーフライドチキンをワンピース食べて、オレンジジュースもコップ1杯のんだあと、なぜか、あ、スマートフォンを家まで乗ってきたタクシーさんに忘れたな、と気付いた。帰宅してから一目散に台所に入ったし、食後に鞄をみると、外出時のスマートフォンの定位置であるその鞄の中にブツがないから、すぐタクシーさんの中に忘れたと確信したのだ。

 一応、家族にわたしの電話に掛けてみてとお願いすると、すでに電源が切られていた。すると位置情報は使えない。拾得した人が電源を切ってくれたか、なぜか不運にも電話としての機能をすでに失っているか、ともかくわたしのスマートフォンは機能を停止していた。

 携帯電話を落としたのは、わたしにとってはじめての経験なので、不運な気分が98パーセント、わけのわからない昂奮が2パーセント。ともかくふだんは机の抽斗で寝ているサブ携帯電話を起こす。充電100パーセントで助かった。それを使ってまずは携帯電話キャリアauの157に掛けてみる。「副回線」をもたないせいか*2、最後のほうでコミュニケーターさんに自動的に繋がった。回線の停止を確認し、スマートフォンが見つかった際にサービスを再開するための解除番号まで決めて電話を切る前にわたしは言わずもがなの問いを発してみた。

「あのう、こういうケースってけっこう見つかるものなのでしょうか。」

「はい、わりと早い段階で交番などに届けられていた場合、お手元に戻ることも多いように聞いております。……お客様のスマートフォンが無事にお手元に戻るようにお祈りしております!」

 定型文かもしれないけど、それでも、うれしいフレーズでした。

 次に、タクシー配車アプリをiPadで開く。しかし、ここには利用履歴が反映されておらず、サービス提供元の電話番号に掛けてみた。電話を無くして利用したタクシーさんの領収書もない、と一通り歌ってみると、アプリ登録の電話番号を問われ、乗車したタクシーの車両番号、ナンバー、所属会社の名称と電話番号を教えてもらえた。

 そこに電話を掛けると、車両番号からそれは山科営業所の所属で、こちらは八条なんですわといわれて、山科営業所の電話番号を教えられた。お礼をいって、山科営業所に掛けて同じことを伝えると(「お忙しいところ申し訳ありません。タクシー車内にiPhoneを落としたかもしれません。わたくし、P谷と申します、よろしくお願い致します。」)、一旦電話を切って、3分後くらいに乗車したタクシーの運転手さんが比較的うちの近くの交番に届けておいてくれたことが判明した。

 ありがたい。そこから、わたしの身分証をもってスマートフォンを受け取りにいってくれたわたしの家族もまことにありがたい。

 

 

 「日本の近代化に果たした役割を考えよう!」と表紙にあって、これはきっとあの人のことにも言及されているだろうとページを繰ってみると、やっぱりボアソナード先生の名前がありました。

 

*1:間に合ったら乗ろうかしらと思っていたけどちょっと無理だろうと諦めていたバスが、タクシーさんを待っている間に目の前30メートル先の幹線道路を定刻からわりと大幅に遅れてぴゅーっと走りすぎていった。

*2:副回線と主回線を同時に停止する場合には、自動音声の応答のみで手続が完結するようだ。