奇しくも、また、「魔女」と「少女」の共同生活のものがたりに出会った。
橋本愛さん主演の映画『リトル・フォレスト』では、彼女が17歳のときに姿を暗ます母親を桐島かれんさんが演じていた。美しい母に可憐な娘、岩手の小さな村の奥の、ほんとうに小さな(しかし、狭くはない。)共同体に実際にいたとしたら、あれこれ面倒なことがあるんじゃないかしらと余計なことも考える。ともかく、気高く様々な手業を繰り出す母の背中をみて、娘は育っていったのだ。
きのう読んだのは、またヤマシタトモコさんの。新刊である。強烈に他者一般を意識しながら、それでもなんとか自分を保っていく術を35歳の女は諦めることなく模索している。そこへやってきた、血の繋がりがあるのだかないのだかわからない、15歳の少女。見切り発車のふたりの暮らしが、危ういながらもなんとか均衡を保って継続してきたことを早い段階で読者は知らされる。その「安心」の上に、ふたりそれぞれの心の変遷がある。2巻がたのしみ。
ファミリーマートの「忖度御膳」を予約した。税込798円。