ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

わたしはお腹がすいていた

 きのうは、昼のうちにローストビーフを焼いておいて、18時からテレビのドラマを聴きながら薄く削いでいった。ふだんは行儀の悪いことをそれほどしない夫であるが、折角なので、肉の皿の端にハネたのはそのまま摘まんでいただいてもよろしうござんすと告げると、ぱくぱく食べていた。肉がタスマニアビーフのモモ肉で柔らかいのと、焼き付けるときに気前よく粗塩を追加したのでまあまあおいしかったのだろう。それからしばらくして夕食に移行して、今度は空豆のうち蚕豆のひとつ莢に4個から7個くらい入ったのをキューピーのゆずこしょうドレッシングで和えながら食べていた。

 だが、そこで、わたしは、自分にごはんなり麺なりを食べさせるのを忘れていた。だから、宵寝から覚めて、また寝直してからも空腹で胃が伸びたり縮んだりしていた。昼の豆ご飯の残りは温め直せない。電子レンジのできあがり通知がけっこう響く。深夜の台所で、なるべく物音を立てずに調理できるものといえば、あれしかない。熱湯で調理できるあれである。

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卵の黄身はこのあと崩壊した

 チキンラーメンは、ふだんは鍋で3分煮る。その理由は、麺の火の通り方もさることながら、卵をしっかり煮付けられるからだ。ちゃんと固まった卵は、スープの中にくずれていかない。だから、卵と麺を食べたあと、スープを残すことができる。でも、この夜のように、黄身がスープと渾然一体となったあとでは、塩気とかすかなえぐみを気にしすぎないようにして、しまいまで食べるほかない。ともかく、食べた後で苦情をいうとは、さてもばちあたりなことである。ごちそうさまでした。