ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

シモの話は詳述したくない

 さきごろ読了した『血と骨』には、主人公の性格に関わるところが大きいのだけど、性的な描写と、肉体的暴力のシーン、そして排泄物そのものがわりあい頻繁に出てくる。性的な行為、殴る蹴るといったこと、糞尿譚のどれも、わたしは、読むのはともかく、自分で書くのは好きではない。生理的なことで共感を得るのは人がやるのはいいけど、自分はしたくないからだ*1。そういうことをいっていてはプロの物書きになれないよと若い時分に編集さんにいわれて、ああだったらわたしは物書きさんにならなくてもよいと思ったくらいだ。

 それに、サド侯爵が書いて澁澤龍彦が訳したとされる『ソドムの百二十日』なども、悪徳のきわみを謳うわりには抑制の効かない放埒の羅列で、捻りのかけらもない。サド侯爵だって、きっとがんばっていろいろ書いたに違いないのに、何百年かあとの東洋の主婦になんだこれ扱いをされてかわいそう。ましてや、わたしなど、エロティックなはなしもアドレナリンどくどくも腸や腎臓から先のことも、書いたってきっとたいしたことはできない。それならもともと書きたくないイシューなのだから、書かないでいよう。

 さて、同じシモの話だけど、このごろグリコの販売するヨーグルトを2個買うと、ある女優さんの写真がプリントされたクリアファイルが1枚もらえるというキャンペーンに行き会った。彼女のことは大好きなので、当然のようにそのヨーグルトを買うことにして、夫はアロエ、わたしはストロベリーのをそれぞれ選んでレジへ向かった。それにしても、「綾瀬はるか腸」とは?

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*1:おそらくこれは、「お笑い」嫌いと同じ根っこからきている。