ぴょん記

もっと読みたい。もっと書きたい。

眠いばかりに憎悪が募る

 寝つきはきわめてよいほうなのだが、服用している薬の関係か、眠って4時間ほど経つとふと目が覚めてもう寝られなくなる。それでは日中起き続けているのに十分な睡眠量ではないので、寝る前に小さいくすりを1錠のむ。のまずにそのまま眠ってしまうと、具合が悪い。

 しかし、そのくすりをのんだはのんでも、小さな不都合は残る。それは、ときどき起こる。起床直後30分間ほどのものすごい不機嫌だ。対策はある。それは、ただちに二度寝すること。これしかない。しかし、二度寝は串カツ屋での二度漬けと同じくらいに厳に禁止されている。ゆえに、対象の定まらぬ、世の中のほとんどすべてのものに向けられた憎しみの裡に、コーヒーを淹れて玉子を焼いてパンを温めることになる。前にも書いた、大脳がちゃぷんと青い青い液体に浸かったような物憂い気持ちとはまた別の、全方位に向けたとても攻撃的な気分だ。薬理的なちからで眠らせておこうとするものを、たかがひとりの人間の意思に基づいて起こしているのだ。天然自然の眠気の何倍か、こゆいのを、むりやり我慢して目覚めているのだ。

 機嫌も悪くなろうというもの。

 その不機嫌は、家族が起きてくる1秒前まで続く。たいていの般若も逃げ出すこんな怖い顔、大切な家族に見せられるはずもない。無理に微笑めば、理由の乏しい憎しみは薄められる。

 

  ヤマシタトモコ『違国日記』の多世代交流が面白い。ごく最近、同じ作者の『WHITE NOTE PAD』を読み返して、理解し合えないことを理解し合う、温かさのようなものを感じた。どうにも、わたしは、このごろ心理的に凍えているようだ。