ぴょん記

お暑うございます。

フィクションと現実が交雑するディストピア

 ドラマ『ハウス・オブ・カード』を夏頃から毎週末にWOWOWで観ていた。アメリカ合衆国でネットフィリックスにより、6シーズンにわたって放送された政治劇で、もともとはイギリスのテレビシリーズだったそうだ。

 同作では、主人公のフランク・アンダーウッドが、実に汚い手段を繰り出して、権力の掌握と維持拡大に注力する。「アメリカ・ワークス」という政策を推し進めて、社会保障費を圧縮し、GDPを増やそうという主張が、一応、フランクにはあるらしいのだが、それ以外には、政敵を蹴飛ばすことこそが目的になっている。

 WOWOWでの放送は、そろそろ最終の第6シーズンも終盤に差し掛かっている。このシーズンでは、フランクではなく、彼の妻であるクレアが大統領として、民主党の大口寄付者である富豪の兄妹の支配と闘っている。小さな荒唐無稽を我慢強く積み重ねていった末に、それはありえないでしょう、という光景が現出したところで、先週末の放送分は終わった。

 2016年の大統領選の選挙結果により、日本の同盟国であるアメリカ合衆国に授けられた最高指導者と、その高位のスタッフたちについてはご存じの通りである。少しばかり慣例に従わず、従来のスタイルが変わるのを苦笑いしながら眺めているうちはよかった。その笑みが人々の顔から消えて、沈黙が支配し、やがて公然と非難が寄せられるようになっても、結局、共和党は、現職以外の候補者を選挙に送り出すことはできなかった。

 でも、仕組みだけみれば、それはそういう結果しか出ないようになっていたから、「しかたない」。そして、選挙で民主党候補の当選がほぼ確実になってからも、熱心な支持者の一部が国の議事堂に警備の制止を振り切って侵入し、死傷者が出るなど、大雨が降ったのにまったく地が固まっていない。かつての被占領国であり、現下、アメリカの核の傘のもとで不安定な東アジアから動くこともできない日本の民草のひとりとして、たいへん心許ない。

 

 ジョジョ読みでなくても、なんとなくわかるようなわからないような。