ぴょん記

さつまいも、たべたい。

海風のわたる辺りに住んでいることを

 郵便局に寄る前に幾つか用事があったけれど、戯れにノートに書き出したタイムテーブルと比較すると10分ほど早く目当ての特定郵便局には着きそうだった。ふだん、わたしは、通院のついでに郵便局での用事をまとめて済ませる。それでは間に合わないような急ぎの用事なら自宅最寄りの集配局へ行く。寒い時期暑い時期、それぞれの理由でガス交換の能力の落ちた肺が悲鳴を上げ、立ち止まってしまうけれども、2分経てばふつうに戻る。休み休み行けば、1キロ2キロ先でも行って帰るのは平気である。

 今回は、病院の中の特定局でも集配局でもない、別の特定局が目的地だ。理由は、帰りにテイクアウトのピザをピックアップしてくるために、用事を済ませる特定局はピザショップの近くでなければならないからだ。前にきたのは、もう何年前かしらと思いながら、その特定郵便局を目指す。大きな道沿いだけど、各建物の商用スペースのテナントが変わり、建物が壊され、新しいマンションが建ち、と変化が著しい一角である。思っていたよりもやや遠くに特定局を見つけたときのうれしかったこと!

 かつて自宅の台所の窓からは、ごく小さなものだったが、東京湾が見えた。湾の一番奥まったところにあるこの辺りでは、潮風の匂いなどふだんはほんの少ししか漂わず、ただし、草木は敏感なもので盆栽はときに風に萎れてしまうのだと聞いたことがある。それでも、きょうのような梅雨には入ったがまださかんに雨が降るほどではない薄曇りのころは、南西の風にあおられて、なんとなく海の近くの初夏のころのような気がするから不思議である。