ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

土用の丑の日

 今年は、イトーヨーカドーさんの勧めに従って、7月の入ってすぐに、小さな「鰻重」を2つ予約しておいた。小さな器にめしを敷き、その上に鹿児島県産鰻の蒲焼きを半分ずつ置いたもので、1つあたり税抜1580円する。これを少しだけレンジアップして、冷やしたトマトなどと一緒に食べた。

 いまとなっては遠い昔、中華人民共和国産の鰻など輸入される由もなかったころ、鰻といえばなぜか新幹線の車中で購う、たまの贅沢だった。お茶碗2杯ぶんのめしにおそらく浜名湖産の鰻の蒲焼き、奈良漬けの瓜が2切れ、あれで1折千円と幾らくらいしただろうか。わたしは、車内販売のサンドイッチに挟まれた、それまでの和風の食生活ではほぼまったく馴染みのなかった、胡瓜のいとこみたいなののピクルスがじつはけっこう好きで、家族がおいしそうに鰻重を頬張るのをみてよかったねと思うほうの側だった。

 現在は、わたしも、あれば鰻を食べるけれども、やはり喜ぶ家族の顔を見たり旨かったという感想を聞いたりするほうが自分が直接味わう以上に嬉しいかもしれない。

昔から物の値段を調べるのが好きです