ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

ほぼ日5年日記を振り返る

 わたしは、1年1冊のほぼ日手帳オリジナルのほかに、1冊に5年記載できるほぼ日5年手帳にオリジナルに書いたことのサマリーのようなものをぼちぼち記入している。親族間の義理ごと、とくに仏事関係では重宝しているが、それ以外ではあまり読み返すこともない。でも、今回、2019年12月11日あたりの記載事項をみて、少々胸に迫るものがあった。

 2019年は、ハハを連れて、松山の道後温泉に出掛けたり、日を改めて山口の湯田温泉に浸かったりした年だった。遠く離れて暮らしているわたしが、年に数度ハハに会うなんて、彼女の体調が思わしくないときに限られていたのに、この年は、病気でもないのに、なんと3回も彼女に会いにいくことになった。それが、12月の帰省である。

 空港からのバスが、運転手さんが法定の休憩を取る関係で、以前よりも長くかかったり、真冬なのになぜかハーゲンダッツの抹茶プレミアムがやけにおいしく感じられたりした帰省だった。その後まもなく、およそ3年間にわたって、頼むから帰ってきてはくれるな、とハハ本人から懇願されるCOVID-19蔓延の時代に世界は突入するのだが。

 自分が大きな病気をして、人との繋がりがあちこちで切れてしまったという個人的な崩壊を経てもなお、国と、それを包む世界が激動するという変化には、また新たな喪失感を覚えるものであることよ。