ぴょん記

きょうからしばらく雨降る日々

連続ドラマを一気に見る

 何年か前の正月に、『カルテット』を有料で視聴した。地上波の連続ドラマとして放送されていた時点のいわゆるファーストランでは、題名しか意識していなかった。アマゾンプライムで1話ずつお金を払って観たので、たぶん劇場で新作の映画をみるのと同じくらいの金額にはなったと思うけれども、翌週を待つことなしに、最終話まで一息に観られるのはよかった。

 同じ坂元裕二さん脚本で松たか子さん主演の『大豆田とわ子と三人の元夫』は、同じアマゾンプライムでも、なぜか追加料金なしで何度でも観られるので、折に触れて最初からまたは途中から「再履修」している。とわ子さんのワードロープも好きだし、元夫3人にしゃべらせる台詞回しも気が利いている。「シーズン2」の角田さんと、3番目の「シンシン」岡田さんが、じたばたする笑劇も、いい。とわ子は、過剰に恥ずかしがったりへりくだったりすることなく、喜んだりがっかりしたり立ち直ったりしている。

 この週末は、というより金曜日は、坂口健太郎さん吉瀬美智子さん北村一輝さんの『シグナル』を一気に観た。これは、2016年に韓国で放送された連像ドラマを2018年に日本でリメイクして放送したもので、2021年には特別編劇場版も制作されている。20世紀末の東京で強行犯係の刑事をしている北村一輝と、2017年に警視庁の長期未解決事件特別班のプロファイラーの坂口健太郎が、なぜか壊れたトランシーバーを介して繋がり、未解決の犯罪事件を片付けていくうちに、すべての元凶に突き当たるという筋で、なぜか過去に第1話目の途中で、3回寝落ちをして観られずにいたものだった。

 未来から働きかけることで過去は変わるし、過去が変わることで、現在も、そしてさらにその先の未来も変わるという因果律を描いてはいるものの、時間軸上のバタフライ効果というような劇的な変化はなかなか起こらなかった。それが、逆にせつなくてよかったのだと思う。

 観てよかった、『シグナル』。